賀陽技研の取り組み -BCP- | 株式会社 賀陽技研

賀陽技研の取り組み -BCP-

BCPとは

事業継続計画 BCP(Business continuity planning)

BCPとは、大地震、暴風水害、新型インフルエンザ、テロなどあらゆる危機に企業が遭遇したとき、被害を最小限に留め事業継続していくことを目的とした計画です。
東日本大震災(平成23年3月11日発生)において、中小企業の多くが、貴重な人材を失ったり、設備を失ったことで、廃業に追い込まれました。また、被災の影響が少なかった企業においても、復旧が遅れ自社の製品・サービスが供給できず、その結果顧客が離れ、事業を縮小し従業員を解雇しなければならないケースも見受けられました。
このように緊急事態はいつ発生するかわかりません。BCPとは、こうした緊急事態への備えのことをいいます。

賀陽技研がBCPに取り組むきっかけ

私は細坪先生から、「製造業の社長は被災した場合に早く復旧させることに注力するが、数カ月後に再開しても既に顧客は居なくなっている。事業継続のためには、いかに納品を止めないかを考えるのが重要である」と教えて頂きました。その教えと「経営者である以上、いかに経営環境が厳しくとも時代の変化に対応し、経営を維持して発展させる責任がある」という以前から学んでいた経営者としての心構えが結びつき、とても感銘を受けたことから、私は本気でBCPに取り組もうと決心しました。

お互い様BC連携の取組み

きっかけは細坪先生が指導している新潟県のお互い様連携先であるプレス同業者が、2014年12月13日に弊社を見学に来たことです。そして、年が明けてから、今度は私がその同業者に見学に行き、これでお互いに信頼できる、事業内容も一緒だということを確認し、2月26日に協定を締結しました。それを踏まえて、3月1日にBCP実動演習を実施しました。
その活動内容については、NHKニュース(岡山県のNHKニュース、早朝のNHK全国ニュース)で取り上げられました。          

 

これは演習風景ですが、大きな揺れが発生し、全社員が外に出た後、BCPが発動します。演習ではプレス機械が稼働不可能とし、お互い様BC連携先である同業者に連絡を取り、金型や材料を積み込んで、ルートを確認して連携先の新潟へ出発するという流れで進めました。

儲かるBCPの実践

今、BCPを通じて金額的に大きく儲かったという話までになっていませんが、今後の可能性のために取り組んでいる内容をご紹介します。
BCP_A4
弊社は薄板のプレスの曲げ加工は得意ですが、深絞り加工は苦手としております。ある会社から深絞りの金型の試作の注文を頂くという話があり、従来であれば弊社は経験が乏しくお断りしていた案件ですが、新潟のお互いBCの連携先にお願いをして見積もりを出すことができました。苦手とする技術を、お互い様BC連携を通じて補うことができた事例です。
それから、連携先の新潟県のプレス工場を弊社のプレス工場の第2工場とし、逆に、新潟県の連携先からすれば、弊社を岡山県の第2工場として、バーチャルに見立てて日本全国の市場に向けアピールすることで、例えば、今まで苦手としていた東北関係の市場も新潟の連携先を通じて新規顧客の開拓ができるようになりました。今後、量産の仕事になってくれば、新潟の連携先に仕事を依頼できるのではないかと思っています。

BCPに取り組んできたことによる気づき

BCPに取り組んできた中で、次のようなことに気付きました。まず、大事なのは復旧して再開することではなく、顧客を失わないように取引を継続していくことが肝心なこと。そして、助け合いをベースとしたお互い様連携により、自社の事業の垣根を越えて平常時では成長を続け、有事では生き残ることが可能となる、これはまさしく成長戦略であり、儲かるBCPに繋がると改めて気づきました。その意味で、2015年以降も儲かるBCPを実践していきたいと思っています。
先般、社内で工場全焼を想定した訓練を実施し、そこで色々な課題がまた出てきました。その課題については、時間の関係でまたの機会があればお話しさせて頂きたいと思いますが、2015年以降の今後の当社の取り組みに関わりのある内容であったと思います。

今後の取り組みとして、海外とのBC連携

当社は自動車業界のサプライチェーンの末端を担っておりますが、技術革新に伴い部品数が減少していること、また、お客様の工場の海外移転がどんどん進んでいくことから、仕事量が減少していく傾向にあります。その意味で、今後、当社を取り巻く経営環境の悪化を予測した上での事業継続に取り組む必要があると考えていました。
そういった観点から考えたのが、タイの日系企業であるコラート松下様とのBC連携です。同社は社員数が700人規模の同じ業界のプレス加工会社です。同社の社長のご理解もあり、同業者としてタイへ進出の際は一緒にやっていこうという話になりました。現在では同社に金型を作ってもらい、弊社でプレスした製品を納品しています。価格的にも当社が見積もりしたものよりも何割も安い値段で購入でき、本当に良い取引ができています。今は可能性を探っているところですが、同社との関係を通じて、「お互い様BC連携」に発展させ、近い将来、弊社のBCPに成長戦略としての海外計画がのってくると感じています。
 

パートナーシップ構築宣言

2022年8月10日に、「パートナーシップ構築宣言」を作成・宣言いたしました。

サプライチェーンの取引先の皆様価値創造を図る事業者の皆様との連携・

共存共栄を進めることで、新たなパートナーシップを構築することを宣言しました。

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